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2012/09/09     仏陀壺で鉄餅を飲む


仏像というものは一般的に「仏の像」を立体的に表現して彫像したものを指すらしいので、この焼き物も広義には仏像と呼んでもよいのだろう。







しかし、「信仰の対象として」という前提が付けば、果たしてこのように首が伸びたりするものを仏像と呼んでいいのかどうかわからない。







ただこの場合は、単に笑いを誘おうとして首が伸びたり縮んだりするように作ったのではなく、(いやそれもあるかもしれないが…)






ある工芸品としての機能を十分にするために作り込んだものである。しかし、その機能を生かすためにはその部分が首でなければならなかったかと言えば、そこは疑問が残るものの、これは作者のセンスだろうと納得することもできるのである。

では、そのような機能が必要な工芸品とは何かというと、






茶壺である。






この作者は茶壺の蓋のつまみとして仏像を配したのである。





通常は茶壺の蓋にはこのように丸いつまみが付いており、そしてその中心には小さな空気孔が開いている。この孔は蓋裏まで貫いており、かざしてみると向こうが見えるのである。







しかしこの作者は仏像の脳天から孔を貫くのではなく、仏像の首を伸び縮みさせることで空気の通り道を作ったわけである。なんともユニークというかクリエイティブというか…。

確かにこの仏像を眺めていると、この笑顔の坊さんの脳天に孔が開いているのはよろしくない、と思えるのだが、じゃあ首が伸び縮みするのはよいのか?と聞かれると、「よい」と答えてしまうようなナニかがある。








ずいぶん前になるが、初めてこの茶壺と出会った時、「おっ、これは珍しい!」と思って蓋を持ち上げようとして一瞬首が取れたかと思い、あせった。その時その構造をじっくりと見て感動したことを覚えている。そして、その瞬間この茶壺に「仏陀壺」と名前を付けた。

そのとき「仏陀壺には老茶であろう」と天の声が聞こえたので、それ以来この茶壺では老茶を淹れている。









今日は久しぶりに仏陀壺で茶を飲もうと思い、茶は何を淹れようかと迷った挙句これにした。

「下関茶廠 鉄餅 1985年」プーアール茶である。

鉄餅とは鉄の型に入れて緊圧するので一般の餅茶と違い裏面に鉄型の突起が一面にあるのが特徴だ。普通の餅茶は布で包んでから木枠に入れるので布を始末した後の形が半円形のくぼみになって裏面の中心に出来る。

下関茶廠では鉄餅は1950年代に一度と1985年に一度、合計で二度しか作られていない。鉄型で緊圧すると出来上がりが非常に硬くなり通常よりも熟成するのに倍くらいの時間がかかる。







1985年から今年は27年目。茶葉を崩すときの感触で熟成の度合いがだいたいわかる。ずいぶんと時間がかかったけど、ようやく「化」しておいしくなったようだ。







お湯が沸くまで窓辺でしばらく茶壺を眺める。外はだんだんと秋の気配が濃くなってきてる。








湯を注ぐと生茶が「化」したとき特有の香りが立つ。







一煎目はまだ明るいオレンジ色だ。二煎目、三煎目とだんだん深紅色に変わっていくだろう。

1985年は自分はいったいどこで何をしていただろうか…?







窓の外の街路樹が茶湯に溶け込んでいる。


2012年、秋。

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